開発者も翻訳と無関係ではいられないって、どういうこと?
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開発者も翻訳と無関係ではいられないって、どういうこと?

開発者も翻訳と無関係ではいられないって、どういうこと?

Developers, Here's Why You Can't Wish Away Translation

コードに没頭しているときに、ほかのことなど考えられない――開発者の皆さまの本音かもしれません。しかし、生み出そうとしているその製品を使うのは、開発者ではない一般の人々です。そして、世界中の人々に製品を届けるためには、マーケティングコンテンツをはじめとする膨大な情報をさまざまな言語に翻訳する必要があります。そして、翻訳の対象となる情報には、コードやUI(ユーザーインターフェイス)など開発者と直接関わるものも含まれます。

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決して大げさな話ではなく、製品が売れるかどうかは、翻訳やローカライズのプロといかに力を合わせることができるかにかかっています。開発者が今より少しだけ翻訳プロセスに意識を向けることで、これまで悩まされてきたいくつかの問題を解決できることもあるかもしれません。ぜひ覚えておいていただきたいことを、いくつかお話します。

 

I18N(国際化)で開発は完了…ではない

製品をさまざまな地域や言語に適合できるようにするまでが開発の工程。そして、適合させるのがローカリゼーションの工程です。これらは製品を世に送り出すという大きなプロセスの一部であり、それぞれで完結するものでも、ボタンひとつで勝手に完了するものでもありません。プロセスを成功に導くには、全体を通して継続的な改善に取り組むことが求められます。

もちろん、このプロセス全体を開発者が背負う必要はありません。そのためにいるのが、プロジェクトマネージャーです。ただし、それぞれの工程でよりよいものを作るためには、横の連携が大切であるということを忘れないようにしましょう。お互いの仕事を「ちゃちゃっと簡単に」できるものと思って協力しなければ、上手くいくものもいかなくなります。

翻訳者の疑問には改善のヒントがつまっている

翻訳の工程で何をするのか、何が大変なのかを理解し、必要に応じて協力することで、致命的な問題を早い段階で回避してプロセスをスムーズに進めることができます。翻訳者は言語のプロであり、開発者などのライティングを専門としていない人が書くコンテンツを、対象言語でわかりやすく表現するという仕事をしています。

開発者にとって1つのフレーズは1つの意味しか持たなくても、まったく別の文脈ではいくつかの意味を持つこともあります。翻訳の苦労は、この「開発者の文脈」が見えないところにあるのです。これは、ユーザーにとっても同じで、翻訳者がわからないことはユーザーにも伝わらないと思った方がよいでしょう。翻訳者から問い合わせがあったら、ぜひ一旦手を止めて対応してください。

会社の規模によっては、社内にプロジェクトマネージャーやローカリゼーションエンジニアがいて、翻訳チームとの間に入ってくれることもありますが、いない場合は問い合わせに直接対応する必要があります。

「ワンクリック翻訳」という甘い言葉に惑わされない

翻訳プロキシソリューションを提供するベンダーは、翻訳を「指1本で」できる簡単なものと思わせたいようです。ツールを導入すれば、翻訳プロセスのすべてを任せっきりにできるかのようなセールストークをしきりに展開します。信じたくなる気持ちはわかりますが、ちょっと待ってください。コンテンツ管理システム(CMS)に翻訳管理ツールを組み込むことも、Webサイトのコンテンツをスクレイピングして多言語サイトに訳を展開することも、ローカリゼーションというパズルの1ピースに過ぎません。

用語管理やテスティング、翻訳管理システム(TMS)など、ローカリゼーションはさまざまな要素が絡み合う複雑なプロセスです。TMSは工程管理を完全に自動化するものではなく、翻訳メモリや用語集は、ローカリゼーションが進みボリュームが増えていくほど管理の手間も増えていきます。翻訳の品質、スピード、処理量を一定の水準に保つには、こうしたプロセスやツールの定期的なメンテナンスが不可欠です。これを「しなくていい」と謳うベンダーがいたなら、眉に唾をつけて聞いておくのがよいでしょう。

「翻訳ワークフローの管理経験がなくても大丈夫!」「TMSは誰でも簡単に使えます!」これらの言葉に耳を貸すことはありません。餅は餅屋、翻訳は翻訳のプロに任せましょう。開発者の皆さまは本来の業務である開発に集中し、必要なときにサポートし合えるしくみができれば完璧です。


[編集メモ:この記事は、2016年12月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。ヴィジャヤラクシュミ・へグデによる元の記事はこちらからご覧いただけます。] [編集: MLS] [o/o-i]

 

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