新規市場へのブランド展開を成功させる5つのカギ
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新規市場へのブランド展開を成功させる5つのカギ

新規市場へのブランド展開を成功させる5つのカギ

新規市場へのブランド展開を成功させる5つのカギ

消費者は、企業とその商品やサービスに対し、ブランドという「顔」を通じてさまざまなイメージを抱きます。グローバル市場を目指す新規参入者のみならず、世界的に名の知れたブランドにとっても、狙ったとおりに人々に認知されるのは簡単なことではありません。

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一昔前まで、グローバル企業が日本で展開しているブランドと、同じ企業がアメリカやドイツ、中国で展開しているブランドがまったく別物だったとしても、特に問題はありませんでした。大半の人にとって、自国で目にするものがそのブランドのすべてだったからです。

しかし、今やデジタルの時代。ブランドは言語を越え、国境を越え、時差すらも越えます。顧客からの信頼を得て、ビジネスを成長させるためにも、すべての市場で一貫したブランドエクスペリエンスを提供することがますます重要になっているのです。

それはつまり、実施するキャンペーン、ユーザーに起こしてほしい行動、伝えたいメッセージに一貫性を持たせると同時に、それぞれの市場で最適化しなければならないということです。マーケティングコンテンツ、ソーシャルメディア、製品情報、ユーザーエクスペリエンス、パッケージデザイン、実店舗における体験など、ありとあらゆる顧客接点でこれを実現する必要があります。

想像しただけでも大変そうですが、グローバルブランドの課題を小さい単位に分けて取り組んでいけば、尻込みすることはありません。今回は、グローバルオーディエンスに響くブランド開発に向けた、ブランドローカリゼーションの5つの基本ルールをご紹介します。

1. 思い込みを捨てて検証する

ルールその1。参入しようとしている市場で、自社のブランドがインパクトを与え得るか、どのような戦術が功を奏するかを検証します。

自国の市場で有効なチャネルが、他国の市場でも上手くいくだろうという思い込みは捨てましょう。たとえば、Instagramのメインユーザー層が日本(25~34歳)よりも若いドイツ(18~24歳)では、日本と同じ購入者層をターゲットにしたプロモーションをInstagramで行っても効果は見込めません。お金と時間をムダにしないためにも、こうした情報は事前に把握しておくことが重要です。

新規市場に参入する前に、できる限りの検証を行うとよいでしょう。たとえば、適合性、メッセージ、ユーザーエクスペリエンス、色、コンバージョン率、ブランド名がほかの国の人にも発音しやすいかどうか(または、ネガティブな意味にならないか)など。また、ターゲット市場に精通した人(言語や市場のスペシャリスト、グローバルマーケティングやビジネスのコンサルタントなど)の力を借りて、ターゲット市場でのリサーチ、検証、競合分析を行います。ソーシャルリスニングツールを活用すれば、企業やその商品、ライバル社に関する消費者の生の声を把握できます。情報にもとづいたローカリゼーションを心がけてください。

2. ブランドの本質を伝える

ブランドの世界展開を考えるとき、何より大切なのは「常に変わらない」ということ。メール、ウェブサイト、ソーシャルアカウントでそれぞれ違うロゴを使っていたのでは、お話になりません。

そこで、ルールその2。世界で存在感を発揮するには、ブランドの本質を正しく伝えることが重要です。どういうブランドなのか、ほかとはどう違うのかをはっきりと示します。

HSBCの「The world’s local bank(世界のローカルバンク)」キャンペーンは、ブランドグローバリゼーションの好例です。海外によく行く方なら、各国の空港内でこの広告を見たことがあるでしょう。これは複数の国で一貫して行われているグローバルキャンペーンですが、国ごとにローカルな味付けをした広告デザインで展開しています。

このキャンペーンで伝えたい、「グローバルであると同時にローカルである」というブランドのメッセージを、統一のタグラインと広告デザインで見せているというわけです。

こうしたキャンペーンは、ただ言葉を置き換えるだけでは成立しません。多くの人の目に触れるブランディングプロジェクトにおいては、トランスクリエーターとの連携が必須です。ブランドの核はそのままに、どのようなメッセージをどのような語りかけ方で、どのような色や絵を使って伝えるかを踏まえて、ローカルオーディエンスに響くコピーを作っていきます。

トランスクリエーションは、普通の翻訳よりもコストがかかります。マーケティングをよく知るプロの翻訳者が、ターゲット市場の知識をもって時間をかけて磨くのですから、当然です。トランスクリエーションで最大限の効果を得るには、長期的な視点で考える必要があります。たとえば、1つのキャンペーンのためだけにトーンオブボイスを調整するのは禁物です。トランスクリエーターとともに市場ごとのガイドラインを作成すれば、以降のプロセスを迅速かつ効率よく進めることができます。

3. できるだけ自動化する

ブランドをグローバルに展開するということは、そのブランドならではのワクワクするような、あるいは役に立つコンテンツをソーシャルで世界中の人に届けるということ。また、これをテンポよく行い続け、人々の心の中のプレゼンスを維持し、ブランド認知を確立していくということです。

時間をかけてゆっくり、というわけにはいきません。コンテンツを市場にスピーディに送り出すことができなければ、顧客にとってはデメリットでしかなく、企業にとってもコストばかりがかさむことになります。

そこで、ルールその3。コンテンツの重みづけを行い、自動化できるところは自動化しましょう。ウェブサイトのコピー、予算をかけた大規模なプロモーション、動画など、多くの人の目に触れる重要なコンテンツは自動化するべきではありません。一方で、ソーシャルの投稿やユーザー生成コンテンツなどは、機械翻訳(MT)ツールで合理化を図ることで、より価値の高いアセットに人材や時間を投入できます。

画像のリサイズ、ブランディングや法務の承認、言語レビューなどのプロセスも自動化可能です。自動化によって、時間と労力を要する作業を削減できれば、市場投入までのスピードを向上できるでしょう。

4. きっちり管理する

ルールその4。あやふや、混沌を避けるために、あらゆることをしっかりと管理します。まずは、グローバル向けのアセットを一元管理して、ローカルチームが各市場向けに適切に発信できる環境を整えましょう。

コミュニケーションのためのアセットには、さまざまな用途のものがあり、グローバル向け、ローカル向けなど、種類も量も膨大です。多種多様なこれらのコラテラルを適切に運用してブランドの一貫性を高めるには、1つにまとめて管理するのがベストです。

こうすることで、最小限の労力で最大の効果を上げることができます。ブランディングを管理する一握りの人には全体を見渡してブランドの一貫性を監視できるようにして、ローカルチームには必要なアセットのみにアクセスし、利用できるようにできます。

言うまでもなく、ブランドは単なるアセットの集合体ではありませんし、デジタルの世界とはいえ、すべてがオンラインで完結するわけでもありません。店舗で顧客と直接接するスタッフや、問い合わせに対応するカスタマーサービスチームにも、ブランディングについて理解し、業務に反映してもらう必要があります。

こうした社内トレーニングにも、ローカリゼーションが必要です。「フレンドリー」が売りのブランドといっても、アメリカとドイツの「フレンドリー」は同じではありません。「フレンドリー」であることの伝え方を、それぞれの国のスタッフに正しく理解してもらえるようにしなければなりません。放任主義では、上手くいくものもいかないでしょう。

5. 効果を測定する

自国の市場で何がどのくらい上手くいったかは気にしても、グローバル市場における効果について掘り下げない企業は、残念ながらとても多いというのが現実です。ひとつには、「ブランド」というものがふわっとしたイメージのようなもので、定量的に測定できる価値と見なしていないということがありそうです。

声を大にして言います。大きな間違いである、と。

ブランドの認知度や評判、検索率といったKPI(主要業績評価指標)を設定するべきというのが、ルールその5です。何が効果的で、何が上手くいかないのか、どこを改善すべきかが明確になります。

リードジェネレーション、購入、収益などの直接業績につながる数字に加え、顧客がブランドとどうつながっているか(認知度、チャネル、ウェブトラフィックなど)、ブランドをどう認識しているかを、顧客満足度、ネットプロモータースコア(NPS)、ソーシャルリスニングツールなどを活用して測定することが重要です。

これを怠れば、ブランドの影響力が弱い領域にムダに投資を続け、より有望なビジネスチャンスを逃すことにもなりかねません。

ブランドのローカリゼーションは難しい

グローバルブランドのローカリゼーションは簡単ではなく、さまざまな要素が絡み合います。ひとつ間違えば、すべてが水の泡となり、信頼を失い、投資に見合った利益を得られなくなるでしょう。

逆を言えば、間違いさえしなければ、輝かしい未来が待っているということです。市場における大きなプレゼンス、ロイヤリティの高い顧客、安定した売上、そして、ビジネスの永続的な繁栄が約束されます。そんな未来へと、数多くの企業を導いてきたMoraviaに、ぜひご相談ください

 


[編集メモ:この記事は、2017年9月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。リー・デンズマー による元の記事はこちらからご覧いただけます。]  [編集: MLS] [o/i]

 

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