インテリジェントな翻訳・コンテンツソリューションで業界をリードするSDL(LSE:SDL)は、Cedat85、SDL、Bertin ITで構成されるコンソーシアムが、欧州議会本会議向けのAIを活用したリアルタイムの書き起こし・翻訳サービスを提供する3つの最終候補のうち1位に選ばれたことを発表しました。
このソリューションは、議会における多言語での討論をリアルタイムで自動的に書き起こして翻訳するとともに、修正やユーザーのフィードバックから学習して、時間の経過とともにその品質を向上させることができます。
聴覚に障がいがあるため現時点では議論に直接参加できない人を含め、欧州議会議員が画面上で議論を把握できるようにすることを目指しています。最終的な目標は、欧州議会で使用されている24の公用語すべてに対応した、議会討論向けの自動書き起こし・翻訳サービスを提供することです。
約1年に及ぶ選考プロセスでは、国際的なサプライヤーのすべてを対象に、提案されたITソリューションの質、技術サポート、プロジェクト管理とライブデモの質、コストが測定されました。上位3つのコンソーシアムが、それぞれ1年間の契約を獲得しました。
Cedat85(www.cedat85.com)がこのプロジェクトのリーダーかつ主契約者であり、欧州議会のニーズに対応する主要な窓口となります。また、Cedat85はコンソーシアムを代表して、プラットフォーム、SLA、技術サポート、プロジェクトリーダーの役割を担い、プロジェクト全体の指揮を執ります。Cedat85は、1985年に設立された自動音声認識・文字起こしテクノロジーのパイオニアでありマーケットリーダーです。数百社の顧客を対象に、現在までに書き起こした顧客イベント、会議、スピーチ、放送、電話での会話は400万時間以上に上ります。
Cedat85のManaging DirectorであるEnrico Giannotti氏は次のように述べています。「Cedat85は挑戦を好みますが、そのような野心的なプロジェクトをサポートしてくれる適切なテクノロジーが我が社にあることが分かっています。Bertin ITとSDLという他の2つの重要な企業とともに、最適な候補者として認められたという責任と満足感を得たことを誇りに思います。それは、自動音声認識テクノロジーをベースにしたサービスとソリューションを提供している当社の30年以上の経験が認められたことであり、コンソーシアムに参加する他社との協力のおかげで、今では翻訳にも活動が広がりました」
Bertin IT(www.bertin-it.com)は、サイバーセキュリティ、サイバー・音声インテリジェンスのソフトウェアソリューションを提供しています。また、サイバーセキュリティとオープンソースインテリジェンスにおけるフランス国防省との15年以上の協力関係により、企業や公共機関向けのデジタルインテリジェンスと自動音声処理テクノロジーでも重要な役割を果たしています。
Bertin ITのManaging DirectorであるYves Rochereau氏は次のように語っています。「パートナーであるCedat85とSDLとともに、欧州議会の入札で首位の座を得たことを大変誇りに思います。Bertin ITは、当社最高のテクノロジーを結集し、卓越したパートナーと連携して、AIを活用した革新的でインパクトのあるアプリケーションを構築することに大きな価値があると強く信じています。Bertin ITはこのプロジェクトで、複数言語での最先端のライブ書き起こし機能と言語識別テクノロジーの導入に携わります。当社は、長年にわたってお客様に堅牢で拡張性の高い音声テクノロジーを提供してきた確かな経験を基盤として、ライブサービスをさらに一歩進めていきたいと考えています」
SDL Machine Translationは、このコンソーシアムのソリューションの基盤となります。過去15年以上にわたってSDLの研究開発グループが開発してきた機械学習と人工知能のイノベーションにより実現したこのテクノロジーは、安全性、柔軟性、拡張性が高く、複雑なコンテンツ環境に対応しています。SDLは、過去10年間以上にわたって、欧州連合とその機関に翻訳テクノロジーと翻訳サービスを提供してきました。
SDLのChief Revenue OfficerであるThomas Labartheは次のように語っています。「これは非常に権威のあるプロジェクトであり、この入札で1位を獲得できたことを嬉しく思います。世界最大の多国籍議会である欧州議会は、24の言語を話す議員がいるため、特に困難な課題を抱えています。SDLのクラス最高の機械翻訳テクノロジーとCedat85、Bertin ITの音声テクノロジーを組み合わせた、このコンソーシアムのエンドツーエンドソリューションは、多言語プロセスのデジタル化を目指す公共部門や立法機関にとって技術革新のベンチマークとなるでしょう」