絵文字の意味は世界共通?
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絵文字の意味は世界共通?

絵文字の意味は世界共通?

絵文字の意味は世界共通?

百聞は一見にしかずと言いますが、本当に見るだけですべてを理解できるのでしょうか。

絵文字について考えてみましょう。異国情緒あふれる🐫から、どこにでもある😊まで、絵文字は私たちの生活のいたる所にあふれており、コミュニケーションのあり方までも変えつつあります。ですが、こうした絵文字は誰が見ても同じ意味に理解されているでしょうか。

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文化の違いでは片付けられないリスク

ある文化圏で使うと揉めごとの種になってしまう絵文字もあります。他の文化圏とは異なる意味に解釈されてしまうことがあるからです。たとえば、Appleが「米国で最もよく使われている絵文字」と発表した「泣き笑いの顔」は、文化圏によってポジティブにもネガティブにも捉えられているようです。

そして、デバイス間の非互換性の問題もあります。下の図をご覧ください。左に行けば行くほど悲しみや怒りなどのネガティブな印象を与え、右に行けば行くほどうれしさやワクワク感といったポジティブな印象を与えます。同じUnicode標準の絵文字でも、プラットフォームが違えば与える印象がかなり違うことがわかりますね。

Same emoji produces different emotions on different platforms

出典: Grouplens

その結果、こんなちぐはぐな会話になってしまうこともあります。左がGoogle NexusユーザーのAbby、右がiPhoneユーザーのBillの画面です。Abbyが「例の彼とデートしてきたよ」と、うれしい笑顔の絵文字を添えてBillにメッセージしました。BillはiPhoneユーザーなので、右の画面のような苦笑いの絵文字を受け取ります。そこで「えー!残念だったね。愚痴ならいつでも聞くよ」と返信。Abbyにしてみれば、「???」な返信ですね。

How the same emoji looks on different phones

Grouplensの調査によると、調査対象となった絵文字のうち、世界中の誰にでも同じように解釈されるものはわずか4.5%にすぎませんでした。また、同じ意味に解釈した場合でも、回答者の25%は、その絵文字から受ける印象がポジティブかネガティブかどちらでもないかについて異なる回答をしたとの結果も出ています。

とはいえ、ミレニアル世代は絵文字を、誤解を与えるどころか、メッセージの意味を明確にしてくれるものとして捉えているようです。あるアンケートによると、絵文字やGIF、スタンプといった「ビジュアル表現」を使う18~34歳のミレニアル世代の36%は、言葉で伝えるよりも画像のほうが言いたいことが伝わりやすいと考えていることがわかりました。

絵文字の存在感は増すばかり

誰にでも正しく伝わるかは別として、絵文字は実に多くの人たちに使われています。Facebookメッセンジャーだけでも、50億もの絵文字が毎日送信されています。その多くは、ウィンクしながらキスを送っている顔文字で、誤解が生じる心配はあまりなさそうです。

Facebookの別の統計によると、最もよく使われる上位10個の絵文字のうち、ネガティブな感情を表すものは1個もありませんでした。これは喜ばしい結果ですが、ポジティブな感情の絵文字であっても相手の誤解を招いてトラブルになってしまうおそれはあります。

イスラエルでは、家主にポジティブな絵文字を入れたメッセージを送ったカップルが、その家を借りないことにしたところ、裁判沙汰になったケースもありました。絵文字の重要性は、法的な意味も含めて、世界中でますます高まっています。絵文字翻訳者なる新たな職業まで生まれました。

 

企業による絵文字の活用とローカリゼーション

絵文字を語るなら、LINEスタンプを取り上げないわけにはいかないでしょう。ご存知のとおり、LINEスタンプとは、LINEでのトークを盛り上げてくれる、言わば「大きな絵文字」です。LINEは、海外市場でも文化的に問題なく通じるようスタンプをローカライズするため、大変苦労しました。たとえば、ムーンスペシャルバージョンのジェスチャーやボディランゲージは、イタリアブラジルマレーシアではそれぞれ大きく異なります。また、LINEは、各地の有名人をスタンプに起用することで地域色も加えています。

Moon-Italia-Edizione-Speciale.pngMalaysian-Moon-Special.pngBrazilian-Moon-Special.png

Copyright © LINE Corporation

ローカライズの有無にかかわらず、他の多くの企業でも、マーケティングに絵文字を利用することで、最新トレンドに乗れていることを示そうとしています。

しかし、さまざまな解釈ができてしまう絵文字の使用は、やはり一筋縄では行きません

絵文字をあまり使わない人たち

アプリでのインド言語の使用に関する最新のレポート[PDF]によると、一部のロングテール言語(サンタル語やドーグリー語など)を話す人たちが使う絵文字の数は、その他のより普及した言語を話す人たちよりもかなり少ないそうです。この事実が、インドに限らず、その他のロングテール言語にも当てはまるとしたら、どういった理由が考えられるでしょうか。

これらの言語を話す人にとって、スマートフォンは比較的新しいものだということが関係しているのか?それとも、スマートフォンのアプリやサービスの多くが、これらの言語ではまだ利用できないのか?どちらの要因も、これらの言語を話す人にとって、スマートフォンを使いにくいと感じさせる可能性があります。これらの言語向けにサービスを提供する場合は、念頭に置いておくとよいかもしれません。

 

言葉にさらなる意味を持たせるために絵文字を使うこともあれば、言葉よりも気持ちが伝わるからと、使うこともあるでしょう。ここで重要なのは、絵文字は万能ではなく、相手を選ぶものであると知ることです。また、異なる文化を持つ人から解釈に困る絵文字が送られてきたとしても、好意的に解釈する寛容さも大切です。

もしかしたら、一番困っているのは絵文字自身かもしれません。今年の後半に日本でも公開予定の映画、「The Emoji Movie」で絵文字の謎がいくらか解明されるようですのでご期待ください(なんちゃって😜)。

 

 


 [編集メモ:この記事は、2018年1月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。ヴィジャヤラクシュミ・へグデよる元の記事はこちらからご覧いただけます。] [編集: MLS] [o/i]

 

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