ビジネスの現場でGoogle翻訳を使う前に知っておくべきこと
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ビジネスの現場でGoogle翻訳を使う前に知っておくべきこと

ビジネスの現場でGoogle翻訳を使う前に知っておくべきこと

ビジネスの現場でGoogle翻訳を使う前に知っておくべきこと

ニューラルネットワークを活用し精度が大きく向上したGoogle翻訳に昨年から注目が集まっています。翻訳やローカライズに触れる機会のない人達にも浸透していますし、実際に試してみて「ついにここまで来たか・・・」と感じられた方も多いことでしょう。かく言う筆者も転送されたメールスレッドの下の方にある見知らぬ言語の解読に愛用しています。APIによりMemsourceなどの翻訳支援ツールとも簡単に連動できるので、これはもう素直にその便利さ、精度の高さを褒めたたえましょう。しかし・・・

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・・・非常に残念なことですがGoogle翻訳といえども万能なツールではありません。
個人での使用ならともかく、ビジネスの現場において利用する場合はリスクがあることを認識し、それを避けながら上手く付き合っていくことが重要です。

1.  カスタマイズができない

従来の機械翻訳のエンジンはパターンを覚えこませたり、自社製品名などの固有名詞を登録したりといったカスタマイズをしながらその精度を高めていきます。しかしながらニューラルネットワークを活用した機械翻訳はその構造上、意のままにカスタマイズすることが困難です。例えばGoogle翻訳コミュニティに参加して検証や評価に関わったとしても、膨大なデータ量や複雑なアルゴリズムの前にどれほどの影響力を持ち得るのかは疑問です。

もし「これ、前も直したな・・・」と思ってもそこは諦めて使うたびに直していきましょう。もしくは忍耐力に自信のある方であればGoogle Translator Toolkitの利用を検討しても良いでしょう。

2.  サービスの内容、仕様に利用者側のコントロールがきかない

ある日、Google翻訳の仕様が変更または(可能性としては極めて低いものの)サービスが停止されたとします。そんな時に、前の方が良かったから、と思ってもGoogleに仕様やサービスを以前の状態に戻させることは困難です。現に昨年Google Map APIのポリシーが変更された例もあります。Google翻訳抜きでは仕事が進まない、といったように依存するのは考えものです。日ごろから他の選択肢も考えておくようにしましょう。

3.  セキュリティ

Google翻訳に限らずオンラインで公開されているクラウドサービスを利用する場合は情報漏洩のリスクを考える必要があります。情報処理推進機構はクラウドサービス利用時の情報漏洩について注意を喚起していますが、データをアップロードする前に機密情報に該当する内容かどうか十分な考慮が必要です。

4.  一見きちんとした翻訳に 見えてしまうリスク

翻訳会社ですので言語品質に関することも触れておきましょう。時として頓珍漢ぶりを発揮するニューラル機械翻訳の記事でもご紹介しましたが、Google翻訳の場合、仮に訳文に問題があったとしても一見きちんとした文章に見えてしまうリスクがあります。訳文に分かりやすい文法上の欠陥や破綻があれば気付けるかもしれませんが、文章がある程度自然で読みやすい形で生成されてしまっているがために気付かずにそのまま手を離れてしまうこともあります。機械によって意図が誤った形で伝わってしまうことは避けたいものです。

誤った翻訳の例

誤った翻訳の例。英語の中に日本語が混在しているためイレギュラーなパターンかもしれませんが、文章の意図が異なるものに変わってしまっています。

また、ニューラルネットワークを活用した翻訳システムはエラーの内容が予測しづらく、また修正して再発を防ぐ、という対策がとりにくい特性もあります。

Google翻訳は決して万能なツールではありません。

それでもリスクを理解した上で正しい使い方、距離感を保つのであればGoogle翻訳は非常に便利なシステムであり、コミュニケーションのハードルを下げる有効なツールになります。用法、用量を守って正しく付き合っていきましょう!


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