SDL(LSE:SDL)は本日、Aero Vodochodyが次世代軍用ジェット機L-39NGのテクニカルコンテンツおよびドキュメントの制作と発行を管理するため、SDL Contenta Publishing Suiteを採用したと発表しました。
Aero VodochodyのL-39NGは、効率性に優れた新しい軽量練習機です。現存する最新のテクノロジーとシステムを使用して製造されています。試作が1月より開始され、初飛行は2018年末、顧客への出荷は2020年になる見込みです。どの航空機にも、技術、運用、メンテナンスに関するさまざまなドキュメントが用意されます。いずれも、技術文書の制作における国際規格S1000Dに従って作成し、発行する必要があります。
Aero Vodochodyは、ソフトウェアとハードウェア両方へのS1000D規格の導入をサポートすると同時に、同社の複雑なコンテンツ環境およびL-39NGプロジェクトに合わせて高度にカスタマイズされた、すぐに稼動可能なソリューションを必要としていました。これには、初期トレーニングや、それに続く、L-39NG練習機の定義段階から1機目の顧客への正式出荷までに及ぶ、コンテンツ管理プロセス全体のガイダンスも含まれます。
Aero VodochodyのL-39NGプログラム担当Executive Vice PresidentであるMarco Venanzetti氏は次のように語ります。「当社は、コンテンツサプライチェーンを管理する包括的なエンドツーエンドソリューションを求めていました。また、当社の最も複雑なプロジェクトの運営をサポートしてくれる適切なパートナーを見つけたいという思いもありました。このような背景から、SDLとそのパートナーであるEtteplanなら、当社のS1000Dプロジェクトに最適なソリューションを実現できると判断しました。SDL Contenta Publishing Suiteの導入と活用、S1000D仕様の採用を通じて、関係をさらに構築していきたいと思います」
SDLのパートナーであるEtteplanは、SDL Contenta Publishing Suiteの導入が進むAero VodochodyにS1000Dのコンサルティングサービスや技術サポートも提供する予定です。
SDLのChief Revenue OfficerであるThomas Labartheは次のように述べます。「このような画期的なプロジェクトでAero Vodochodyと緊密に連携でき、大変うれしく思います。Aero Vodochodyのような企業は、行政機関への対応で厳しい規格に直面します。そのためSDLでは、お客様が複雑なプロジェクトを安全かつ容易に管理できる方法を常に追求しています。今後もAero Vodochodyと協力し、Aero Vodochodyや業界が直面する非常に特殊なコンテンツ管理問題の解決に取り組んでいきたいと思います」
S1000D規格は、S1000D運営委員会によって管理されています。同委員会は、欧州航空宇宙防衛産業連合(ASD)、米国航空宇宙工業会(AIA)、航空輸送協会(ATA)のメンバー、世界中の業界や防衛機関のトップなどで構成されています。このソリューションは、データおよび発行の要件をまとめたEuropean Military Airworthiness Certification Criteria(EMACC)にも準拠しています。
AERO Vodochody AEROSPACEについて
AERO Vodochody AEROSPACE a.s.は、軍用機および民間機の設計と製造を中心に手掛けている企業です。チェコ共和国最大の航空機メーカーであり、世界で最も歴史のある航空宇宙会社の1つに入ります。現在でも膨大な数のL-39機が現役で使用されており、新たにL-39NG機が登場するAeroは、軍用軽量ジェット機市場のリーダーとして確固たる地位を築いています。その上、軍隊パイロットのトレーニングの分野においても、世界各国の空軍の多くと長期にわたり信頼関係を構築しています。民間航空の分野では、世界の最大手メーカーの多くと連携し、多種多様なプロジェクトやリスク共有プログラムも手掛け、製品の製造だけでなく開発も担当しています。
L-39NGについて
L-39NGは優秀な最新練習機です。現代の空軍向けに包括的な統合トレーニングシステムとして設計されており、現行のL-39の空力概念をベースに、最新のテクノロジーと機器が搭載されています。エンジンには最新のFJ44-4Mを採用し、TAP Blueエンジンサポートサービスを搭載することで、これまでにない耐空性を実現し、メンテナンスコストを予測できるようにしています。この航空機の航空電子機器は、第4世代と第5世代の航空機のパイロット養成用に準備されており、顧客の要件に応じてカスタマイズすることもできます。L-39NGは、武器用のハードポイントを5つ備えています。また、トレーニング効率の向上を目指し、ハイテク戦術シミュレーションセンターに統合されているものなど、さまざまなシミュレーションテクノロジーも搭載しています。L-39NGプロジェクトでは、チェコの企業Omnipolが戦略的パートナーとなっています。