グローバルコンテンツの管理、翻訳、デジタルエクスペリエンスのリーダーであるSDL(LSE:SDL)は本日、現在市場で最も優れたセキュリティ、拡張性、適応性を備え、世界中のグローバル企業で使用されているニューラル機械翻訳(NMT)ソリューション、SDL Enterprise Translation Server(ETS)8.0のリリースを発表しました。SDL ETS 8.0は、独自の用語管理を追加できる新しい強力な辞書機能や、画像内のテキストを自動的に翻訳する機能を備えているだけでなく、ユーザーによる翻訳適用に対する制御性がさらに向上しており、企業は最高品質の翻訳出力結果を得ることができます。
SDL ETS 8.0は、顧客の理解やコミュニケーション、多言語コンテンツ提供の方法を変革したいと考えているグローバル企業向けに設計されており、大量のコンテンツを迅速かつセキュアに1つ以上の言語に翻訳する際に力を発揮します。セキュリティを確保しながら翻訳データを総合的に制御するSDL ETSは、15年以上にわたって行政部門で使用され好評を得ています。
「今日、企業は世界中の顧客を理解するだけでなく、効果的にコミュニケーションと連携を図るために、大量の多言語コンテンツに対応する必要があり、その量に圧倒されています」と、SDLの機械学習ソリューション担当Vice President、Mihai Vladは述べています。「あらゆるタイプのコンテンツを迅速に翻訳できるSDL ETSは、企業が俊敏性とスピード感を持って社内コンテンツの分析と消費を促進したり、関連性を迅速に見出したり、グローバルビジネスの問題とニーズに対応したりする際に役立ちます」
「MT活用を成功させるもう1つの鍵は、システムが学習し、その企業独自の言語的な要件に対応できることです。この点が、従来のNMTテクノロジーの特に大きな課題でした。出力結果の品質を損なわずにこうしたことを実現のは、これまで困難でした。SDL ETS 8.0は使いやすく、柔軟で、カスタマイズ可能なため、企業は異なる用語集を持つ複数の部門にNMTを簡単に導入できます。しかも、この最新世代のMTテクノロジーは翻訳の流暢さも維持できる点が高く評価されています」
SDLの最新の辞書機能も、ユーザーによる自動翻訳の制御性に関して新たな業界標準を打ち出し、企業内のユーザーが翻訳の品質に影響を及ぼさずにさまざまな辞書を使用できるようになっています。これは、従来のNMTでは特に難しかったことです。SDL ETS 8.0の辞書は、次のような機能を備えています。
- 企業は1つの単語に対して複数の用語や翻訳上の要件を徹底させることができます。これは、異なる部門が1つの単語や用語に対してそれぞれ独自の解釈をしている可能性がある場合に必要な機能です。
- どのユーザーも望ましい用語をパーソナライズし、簡単に適用できます。最新技術の知識やトレーニングは一切不要です。これもMTでは業界初の機能です。
- 1つのエンジンに同時に複数の辞書を導入できるため、ニーズの異なる複数の部門がMTエンジンをそれぞれに最適化できます。
- 用語に関する要件を継続的に変更し、編集できるため、ビジネスやコミュニケーションの優先事項の変化に対応できます。
さらに、企業はSDL ETS 8.0を使用することで、セキュリティの向上や、開発者向けAPIへのアクセスといったメリットが得られます。同時に、システムやプロセス間の接続性を向上させて、規制の厳しい業界の厳密な法的要件を順守することができます。その他にも、SDL ETS 8.0には次のような新たなメリットがあります。
- 画像翻訳が簡単に:これまでビジュアルコンテンツの翻訳は、通常、画像ソースからテキストを手動で抽出し、テキストを翻訳した後、画像にテキストを戻してレイアウトする必要があり、手間がかかる作業でした。SDLは、さまざまな画像ファイル形式(.jpg、.jpeg、.gif、.png、.tiff、.tif)の翻訳サポートを追加しているため、画像をシームレスな翻訳サプライチェーンに組み込んで、テキストの抽出や送信手続きを迂回することができます。
- さまざまな言語ペアに対応:ブランドは、1つの翻訳エンジンに複数の言語ペアのバリエーションを追加できます。例えば、標準アラビア語→英語の言語ペアと、口語アラビア語→英語の言語ペアの両方を、同時に有効にして、受けた翻訳ジョブを同時に処理することができます。そのため、企業は言語や語彙の組み合わせをさらに充実させ、あらゆる言語を使用するさまざまな地域の顧客のニーズに対応することができます。
SDLの最先端のニューラル機械翻訳テクノロジーは、MT開発者と、MTを熟知したリンギストや翻訳者が継続的かつ密接に連携する中で進化してきました。こうした連携は、複数の業界や分野にまたがるコンテンツも対象としており、多様なユーザー事例において質の高い翻訳を継続的にさらに向上させるべく、テクノロジーの調整を行っています。